最終更新日:2021年9月15日
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音楽理論を勉強していない人が作った曲を良いと思ったことはない
音楽理論を勉強していない人が作った曲を良いと思ったことはほとんどありません。多くの人は音楽理論を勉強しなくても曲が作れるくらいの音楽の感覚を持っていません。
インターネットでは初心者が作った曲がたくさんアップロードされています。私もそういう方たちの曲をよく聴いています。ですが音楽理論を知らないで作った人が理論を勉強しなくてもいいレベルの曲を作れていることは全くと言っていいほどありません。
ほとんどの人は理論を勉強しないとまともな曲を作れません。自惚れることのないようにしてください。
たまに作曲初心者でもいい曲を作れていることがありますが、ほぼ全てピアノなどの楽器を演奏したことがある人が作った曲です。また、そういう音楽的な感覚を持っている人でもやはり音楽理論の必要性を感じて理論を勉強し始めます。
「音楽理論の勉強はいらない」という言葉を真に受けてはいけない
「音楽理論を勉強しなくても曲が作れる」などという人をよく見かけますが、そのままの意味で受け止めてはいけません。
「音楽理論を勉強しなくても曲を作れる」というのはつまり「絵を勉強しなくても絵を描ける」とか「料理を勉強しなくても料理が作れる」ということと同じようなことです。
もちろん絵を勉強しなくても絵を描けますし、料理を勉強しなくても料理ができるかもしれませんが、プロはもちろん勉強していますよね。プロではなくても絵や料理がうまくなりたい人は自分で本やクックパッドなどで勉強しています。
料理がそれなりにできる人はもちろん誰かに教わったりレシピなどを見て作ったことがあるでしょう。全く料理の知識がない人が美味しい料理を作れるでしょうか。
世の中の音楽の多くは音楽理論に沿って曲が作られている
ほとんどの音楽は音楽理論どおりに曲が作られています。テレビで聴くポップミュージックやクラシック、テレビドラマのBGM、ニュース番組のジングル、ロックバンドの曲でさえほとんどは音楽理論の規則に反することなく曲が作られています。
音楽理論のとおりに作られていない曲はプログレッシブロック、民族音楽、現代音楽、90年代までのテクノなどには比較的多いのですが、それらの音楽も大半は音楽理論で説明することができます。
感覚だけで曲を作るには相当な量の音楽経験が必要
音楽理論は文法のようなものです。確かに日本人は日本語を毎日大量に聞いたり喋ったりしているので日本語を話すことができます。ですが、その次に聞くことや話すことが多いであろう英語は勉強しているのにもかかわらず話せる人が日本語よりも少ないです。
もしあなたが幼少期から音楽を浴びるように聴いたり演奏していたりしていれば、絶対音感を身につけているかもしれませんし、曲も感覚で作れるかも知れません。そういう人なら音楽理論なんて勉強する必要もなく曲が作れてしまうと思います。
あなたは音楽的な感覚を持っている自信がありますか。実際に感覚だけで曲を作って人に聴かせてみればわかると思います。感覚で良いメロディやコード進行を作ってみてください。
「理論を勉強したら理論にとらわれた曲しか作れなくなる」ことはない
音楽理論を勉強しても理論通りの曲しか作れなくなるということはありません。
そもそもこの言葉は音楽理論に詳しいプロが「曲を作るときは理論にとらわれるな」と言ったことを素人が曲解したのだと思います。プロが「音楽理論にとらわれるな」ということはよくありますが、「音楽理論を勉強すると理論にとらわれるからするな」ということではありません。
プロの言う「理論にとらわれるな」とは、「音楽理論を勉強した上で、理論にばっかりこだわってはいけないよ」というアドバイスです。例えば料理をするときにレシピ通りに作るか、レシピ通りに作らなくても自分の好みに合わせ作るかというようなことです。
プロで「理論を勉強したら理論にとらわれるから必要ない」なんて言う人はいないと思います。こんなことを言うのは音楽理論を勉強したくない人の言い訳か、音楽をよく知らない人が適当に聞きかじったことを言っているだけです。
音楽理論は多くの人が良いと感じる形のまとめ
「音楽理論を勉強しても意味がない」などと言う人がいますが、勉強する意味は大いにあります。
音楽理論は文法のようなもの
音楽理論は文法の勉強のようなものだということを何度か別のページでも書いています。ほとんどの日本人は日本語を勉強しなくても日本語を喋れています。例えば親しい人との個人的なメールのやり取りなどでは文法を全く気にせずに書くことも多いと思います。
ですが学校でレポートを書いたり、会社で上司とやりとりするときなど文法の知識が必要になってしまいますね。全く気にせずに書く人はほとんどいないと思います。
音楽も適当に演奏しているだけならば音楽理論は必要ないかもしれませんが、曲を作る時には音楽理論を気にせざるをえないのです。
音楽理論も文法も「(今の)多くの人が良いと感じる、間違っていないと感じる形をまとめたもの」なのです。音楽理論を勉強しないとなにが正しくて何が間違っているということがなにかわからないということです。
音楽理論は変わることがある
「音楽理論は誰かが勝手に決めたもの」と言われることがありますが、そんなことはありません。
もちろん文法も音楽理論も、以前は「良くないと感じる人が多かった形」が今は「いいと感じる人」が多くなれば理論が変わります。
例えば昔の和声学ではドミナントコードからは必ずトニックコードに戻らなければならなず、ドミナントコードからトニックコードに行かないことは禁則とされていました。ですが今では当たり前のようにドミナントコードからサブドミナントコードに行ったりしています。
音楽理論はたいして難しくない
そもそも音楽理論はたいして難しくないです。難しいのは専門用語が多いところくらいです。用語を一つ一つ理解していけば音楽理論を理解できるようになります。音楽理論は嫌々やるような勉強の仕方をしなくても理解できるようになります。
音楽理論を音楽初心者向けに易しく説明している本もたくさん出ています。例えばすごく優しい楽譜で説明している本があったり、全く楽譜を使わないでピアノやギターの絵を使って説明している本があったりします。そういう本なら音楽に詳しくない人でも楽に勉強できます。
こちらのページで音楽初心者向けの本を紹介しています。
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