最終更新日:2020年4月18日
目次
弾けなくても曲に入れたい
DTMで曲を作っていると、弾けない楽器も曲に入れたいと考えると思います。
楽器の弾き方を知らないと曲に使うことをためらうかもしれませんが、昔のオーケストラの作曲家もオーケストラ楽器をすべて弾けたわけではないのであまり気にする必要はありません。
弾けない楽器をどうやって曲に入れたらいいかを書いてみようと思います。
楽器を入れる時に注意すること
音域
楽器には出すことのできる音の高さの範囲が決まっています。その範囲を音域といいます。
Wikipediaか何かで楽器の音域を調べて打ち込みましょう。音域から外れると偽物臭くなったり素人臭くなってしまうので気をつけてください。
また楽器の中には、音は出るけど綺麗な音ではないのでほとんど使わない音域があったり、特殊な奏法でしか出せない音域があったりするので注意してください。
しかし昔のMIDI音源では本物の楽器で出せない音もすべて出せる音源がほとんどだったので気をつけなければいけませんでしたが、最近の専門音源では本来の楽器では出せない音域は最初から出なくなっているものが多いです。なので気にしすぎる必要はなくなってきました。
同時発音数
楽器には音を最大いくつまで出せるか決まっています。また、楽器の構造上では出すことができても、人間の体の構造的に出せなかったりします。
同時発音数とは厳密に言うと楽器の構造上出すことができる最大の音の数のことです。例えばピアノは88鍵盤すべて独立してピアノの弦が張ってあるのでそれぞれすべての鍵盤の音を出せる構造になってはいます。しかし人には指は十本しかないので、実際は一度に同時に発音できるのは10ということになります(ダンパーペダルを踏むことによってすべての弦を音を切らずに鳴らし続けることができます)。
打ち込みでは人間には無理な演奏もできてしまうので注意が必要です。
奏法
楽器には固有の奏法があることが多いです。グリッサンドやハーモニクスや、ギターのミュート奏法などたくさんあります。
そういうものを時々入れるようにすると本物っぽさがでます。逆に入れすぎてしまうと、人には演奏が難しくなったりして偽物っぽさがでてしまいます。ほどほどにしたほうがいいでしょう。打ち込みでの作曲は偽物っぽさを出さないことが重要です。
楽器の演奏パターンを再現するように入れれば違和感は少ない
楽器の演奏の仕方というのは大体決まっています。普通の4分くらいの曲にはたくさんの奏法を入れることはあまりありません。
例えばポップスやフォークなどでは、アコースティックギターはほとんどコード弾きとコードを分解したアルペジオくらいしか弾きません。ファンクやフュージョンではエレキギターのカッティングが多用されますが、それ以外のジャンルではあまり使いません。なので、そのジャンルに特有な演奏の仕方をいくつか知れば、自然に曲に入れることができます。
自分の作っている曲にはどの楽器のどんな奏法が必要か分かれば曲に反映できます。
楽器の詳しい演奏方法はYouTubeで調べられる
YouTubeで検索すると楽器の演奏方法を実際に楽器を演奏しながら解説している人がいます。実際に音を鳴らしながら解説してくれるので、文章で見るよりも参考になります。
YouTubeにアップされいる動画には楽器の演奏方法の他にも、その楽器で出せるかっこいいフレーズや、特定のジャンルでよくあるフレーズや特殊奏法の解説(例えば「ファンクっぽいベースのスラップ奏法の方法」)などがあるので参考になります。
もし不自然な打ち込みをしてしまっても気にしない
楽器の演奏がすべてできる人しか作曲しているわけではありません。
もし楽器の演奏を他人にしてもらおうとした時、演奏ができないと言われたらその時考えたらいいのです。オクターブを変えたり、楽器を変えたり、曲のキーを変えたり、メロディを修正したり、メロディを作り直したりなど修正の仕方はいくらでもあります。
また、楽器の演奏者が自分の弾きやすいように考えてくれることもあります。
自分が作っていた時にいいと思ったメロディやアレンジをあとで変えると雰囲気が変わってしまってしまいます。実際には演奏できないけどいい音だと思ったものを採用するか、実際には演奏できないと価値がないと思うかは人それぞれかもしれませんが、私は打ち込みでしかできない演奏でもそれはそれでいいのではないかと思います。
楽器の使い方を学ぶには
楽器の演奏方法を調べるにはいくつか方法があります。
YouTubeなどに演奏方法を解説する動画がアップされています。実際に音を鳴らしながら解説してくれているのでとても参考になります。
他には楽器の教則本や教則ビデオを見ることもいいと思います。
アレンジに関しては、それぞれの楽器のフレーズ集の本なんかが参考になります。フレーズ集は演奏者向けに出されている本ですが、作曲編曲にも役に立ちます。
またストリングスやブラスを入れたいと思う人には、ストリングスアレンジやブラスアレンジを解説した本が出ています。
オーケストラを作るには管弦楽法を学ぶ
オーケストラの場合、管弦楽法でオーケストラ楽器の表現方法を学ぶ必要があります。
管弦楽法の本は、『管弦楽法』ウォルター・ピストンが定番です。他にもわかりやすく説明されている本があったり、打ち込みでオーケストラをやるための本などが出版されています。
また、オーケストラ曲をアナリーゼした本も参考になります。
関連ページ
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- 持ってない人は買ったほうがいい音源を楽器別に紹介
- DTMを始める時にこれだけはほしい音源3選
- 音楽経験がなくてもわかる!音楽理論の本・作曲の本
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