音楽理論にはクラシック和声学とジャズ理論の2種類ある

音楽理論には大きくわけて2種類あります。クラシックの和声学ジャズ理論(ポピュラー和声)です。

クラシックの和声学は伝統的なクラシック音楽から積み上げてきた理論です。ジャズ理論はジャズの音楽をもとにして発展してきた理論です。

基礎的な内容はほとんど変わりませんが、クラシックの和声学は発展的な内容になると音の流れが綺麗になるような進行の仕方を追求するようなイメージで、ジャズ理論は基礎的な内容をどんどん拡張していくようなイメージです。

しかし、そもそもクラシック和声学とジャズ理論とは対立した概念ではありません。クラシックの曲をジャズ理論でも説明できますし、その逆もできます。基本的には音楽の音の理論の説明の仕方が違うというものです。

基本的にはジャズ理論(ポピュラー和声)の本を買う

ジャズ理論はクラシックの理論から枝分かれして別の方向に発展したものです。クラシックの和声学は習得に時間がかかるため、簡単に習得できるジャズ理論が広まりました

ジャズから影響を受けて発展した大衆音楽全般はジャズ理論が使われています。なのでジャズ理論を覚えればポップスやロックなどもジャズ理論によってわかりやすく説明ができるようになっています。

なので大衆音楽をやりたければ基本的にジャズ理論を覚えたほうがいいです。大衆音楽=ジャズ理論、芸術音楽=和声学だと考えていいでしょう。

クラシカルミュージックやオーケストラなど芸術音楽をしたいという人はクラシックの和声学を勉強したほうがいいです。ですがジャズ理論をやったあとでも勉強できるので、クラシカルミュージックだけしかやらないという人でなければ、とりあえずジャズ理論をやったほうがいいと思います。

「ジャズ理論の本」と「クラシック和声学の本」との見分け方

ジャズ理論はポピュラー和声などという名前でも売られています。バークリーメソッドはジャズ理論です。

クラシック和声学は和声学、和声法などとも呼ばれることが多いです。

また、ジャズ理論は基本の和音が4和音で説明されていることが多いです。目次を見ていきなり4和音(セブンス・コード)で説明されているものはジャズ理論、3和音のあとしばらくしてから4和音(セブンス・コード)の説明がされているものはクラシックの和声学の本である可能性が高いです。例えばC、Dm、Em、F、G…と説明されていれば和声学、CM7、Dm7、Em7、FM7、G7…と描かれていればジャズ理論ということです。

音楽理論としか書かれていない本は初歩レベルのものもある。

音楽理論やコード理論、ポピュラー和声としか書かれていない本の中には基礎的な部分の説明だけで終わっている本も多いです。

それらの本では簡単な曲(ロックバンドの曲やメタル、EDMなど)ならいいのですが、ちょっと難しい曲(プロの作曲家が作ったポピュラーミュージックやアニソン、ラテン音楽やフュージョンなど)を説明しきれません。そこからさらに本格的なジャズ理論の本で勉強する必要が出てきます

しかし、説明が簡単な本で基本的な音楽理論を勉強してから、本格的なジャズ理論を勉強したほうが理解しやすいということもあると思います。本格的なジャズ理論の本は難しいものも結構多いです。簡単な本で勉強することも無駄にはなりませんので、そういう本でとりあえず勉強してみるのもいいと思います。

おすすめの音楽理論書

彦坂恭人 『実践!本気で学べる究極のジャズ理論』

ジャズ理論をわかりやすく説明しています。個人的には今まで読んだ本では一番わかりやすかったですが、基礎を知らないとちょっとむずかしいというレビューもありました。

もしこのレベルでも理解できなければ、もっと簡単な本で勉強して基礎固めをしたほうがいいと思います。


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『最後まで読み通せるジャズ理論の本 (CD付き)』宮脇 俊郎

この本はジャズ理論をわかりやすく解説しています。

主にギターを使って解説しているので、ギターを弾いたことがある人にはわかりやすくなっています。


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『ジャズ・スタンダード・セオリー ~名曲から学ぶジャズ理論の全て (CD付)』納 浩一

この本はジャズ・スタンダード曲を分析しながらジャズ理論を解説している本です。

「必須知識は全てスタンダード曲に詰まっている」として、ジャズスタンダードを聴きながらコードとスケールの理論を勉強できる本となっています。

理論を理解するには曲を分析するとわかりやすいので、このような本はとてもためになります。


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