私はドラム音源は非常に大事だと思っています。

理由は安い音源、DAW付属の音源、総合音源(さまざまな種類の楽器が入っている音源)などのドラムの音はリアルな音ではないからです。

比較的新しい総合音源でも古いハード音源と同じレベルの音がしています。他の楽器の音は、音源が新しくなるにつれて良い音になっていますが、ドラムの音は古い音源レベルのクオリティしかないものがいまだに多くあります。

ドラムの音色の印象で曲全体のサウンドの印象が変わってきます。

ドラムの音色が打ち込みっぽい、作り物っぽい、リアルではない音だと、他の楽器の音色も打ち込みの音に聴こえてしまいます。逆にドラムの音色がリアルだと、他の音源が打ち込みだと気づかれにくくなります。

ドラムセットは歌唱曲での唯一の打楽器ということになりやすく、ドラムの音が全面に出やすくなります。

歌唱曲の場合、他の楽器はボーカルの引き立て役になります。

しかしドラムは唯一のリズム楽器ということになりますからボーカルと同じくらい重要な音になり、人の耳によく聴こえてしまいます。そのドラムの音に生ではありえないような音が出てくると不自然だと感じやすくなり、耳に残ってしまいます。

すると他の楽器も不自然ではないか、リアルではないのではないかと感じてしまいます。様々な楽器が打ち込みだと気づかれてしまい、安っぽい曲だと感じられてしまいます

つまりドラムの音色がサウンド全体の質を左右していると言ってもいいと思います。ドラムの音がリアルだと他の楽器が打ち込みっぽい音でも気にならなくなります。なのでドラム音源は非常に重要です。

ドラムの音は他の楽器の音色とくらべて打ち込みだとバレやすい

できの悪いドラム音源は同じ波形が何度も出てしまう

ドラムは他の楽器より打ち込みだとバレやすいです。なぜかと言うと、ドラムは音程がない音を1曲中に何度も繰り返して出しています。そのときに出来の悪い音源だと全く同じ音(全く同じ波形の音)が出てしまい気づかれやすいということが理由の1つに挙げられます。

例えばドラムだとハイハットやスネアドラムを16分で連続して鳴らすということは非常によくあります。本物のドラムではその時にスネアの音が16回まったく同じ音、まったく同じ波形になるということはありえないのです。ですが、できの悪い音源では全く同じ波形が出るということはよくあります。

同じ波形の音を連続で鳴らすということは、スネアを1回鳴らして録音したものを16個並べるのと同じということになってしまいます。これを実際にやってみるとすごく不自然に聴こえるのがわかると思います。

ピアノなどの音程のある楽器はメロディで鳴らすことが多いので気づきにくいのですが、ドラムだと同じ音を連続で鳴らすのが普通なのですぐに違和感が出てきやすいです。もちろんピアノのような楽器でも同じ音程を出せば同じ波形が出てくることがありますし、ピアノが前面に出るような曲になると違和感が出てきます。しかし、歌唱曲の場合はドラムが全面に出やすくなるのでドラムが重要なのです。

質の高いドラム音源はラウンドロビンが豊富に用意されている

再現度の高い音源は、同じ波形の音が連続で出ないようにラウンドロビンという機能をつけています。

ラウンドロビンとは
同じベロシティ(音の強さ)の音を何度も録音し、音を鳴らすたびにできるだけ違う波形の音が出るようにしている機能のこと

この機能のおかげで打ち込み臭さが少なくなり、リアルなドラムの演奏を再現できています。

最近の有料音源はだいたいラウンドロビンがあります。有料の音源は無料の音源よりも遥かに使用容量が多いですが、ラウンドロビンとは同じ音程と同じベロシティの音を何度も録音しているということなので、例えばラウンドロビンを3にしたら単純に容量が3倍になるためです。

フリーのドラム音源はクオリティの高いものはほとんどない

エレピやベースなどはフリーの音源でもクオリティの高いものは結構あり、普通に使えるレベルです。しかしフリーのドラム音源はクオリティ低く、当然ラウンドロビンもありません。

また普通、生でドラムをレコーディングしてミキシングするにはルームマイク、アンビエンスマイクなどを設置し、それらのマイクで録音した音声を使ってミキシングし、生々しさを出しています。有料ドラム音源なら生を再現しているので、それらのマイクで録音した音も収録されています。しかし無料のものでは用意されていません。これが無料のドラム音源が使えない理由です。

こういう理由でドラム音源を買うべきです。ちなみに私は他の楽器の音源はそれぞれ1~5個ほどしか持ってませんが、ドラム音源は10個以上持ってます。

どのドラム音源を買えばいいかは以下の関連ページを参考にしてください。

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