最終更新日:2020年3月27日
目次
オーディオインターフェイス機能別比較表
オーディオインターフェイスの商品説明文は専門用語が多くて複雑
オーディオインターフェイスはDTMには必ず必要なものです。DTMをする時にきれいな音で音で再生・録音したりすることができたり、パソコンの音を鳴らす時に必ずと言っていいほど起きる遅延をなくしたりすることができます。
また最近は良い音を出したい生配信やゲーム実況などをする方にも使われるようになり、ますます需要が多くなりました。
ですがそのような需要にも関わらずオーディオインターフェイスには複雑な専門用語が多いので、初心者の方にはどれを選べばいいか製品の説明を読んでもよくわからないと思います。
オーディオインターフェイスの商品説明文はDTM用語とも違う特別な専門用語が多いので初心者の方にもある程度DTMをしている方にもとても難しい。
このページではオーディオインターフェイスの商品説明文によくでてくる機能や専門用語を簡単に解説して、どのオーディオインターフェイスを選べばいいかわかりやすくしました。
オーディオインターフェイスの用語説明
機能の説明 | できること | |
---|---|---|
XLR端子 | 主にマイクで使われている端子 | マイクを挿すことができる。 |
TRS端子 | エレキギターなど幅広く使われている標準フォーンプラグを挿す端子 | エレキギターやミキサーなどの音を入出力できる。 |
XLR/TRSコンビネーション端子 (コンボ・ジャック) | XLR端子とTRS端子のどちらでも挿すことができる端子 | 例えば一つの端子でマイクやエレキギターのどちらかを挿せる。 変換ケーブルを使わなくても良くなる。 |
RCAピン | テレビや一般的なオーディオ機器で使われている赤と白の端子 | RCAピンで音の入出力ができる |
ドライバー (ASIO、WDM、CoreAudio) | PC内蔵ドライバーではなくASIOなどのドライバーを使うこと。 大抵の場合ASIO。独自のものもある。 | パソコンの音の遅延をほぼ無くすことができる。 例えばDAWで音を出したときに音が遅れなくなる。 ソフトウェア音源で遅延なくMIDIキーボードで演奏ができる。 |
プリアンプ | 音量を上げる機能 | マイクの音量を上げることができる。 ダイナミックマイクはただ音量を上げるだけはノイズも増幅されてしまうがプリアンプで上げるとノイズを抑えられる |
ファンタム電源 | コンデンサーマイクの電源 | コンデンサーマイクが使えるようになる。 |
ダイレクト・モニタリング | 入力した音をそのまま聴くことができる | マイクやギターなどの音を確認しながら録音できます。 PCを通さないので音が遅れない |
USBバスパワー | USBから電力をとる機能 | USBを挿せば動くのでACアダブターの電源が要らない |
ループバック機能 | 再生している音をパソコンの音として流すことができる機能 | 入力した音をインターネットの生配信にのせることができる。 |
HI-Z入力 (ハイ・インピーダンス対応) | エレキギター、エレキベースなどを直接繋ぐことができる | エレキギターなどを直接つなげて音を鳴らすことができる |
MIDIインターフェース | MIDIの入出力をやり取りできる端子 | 外部MIDIコントローラーや外部シンセ、外部音源などを操作できます。 ※USBでMIDIキーボードをつなぐときは必要ありません。 |
内蔵エフェクト (コンプレッサー内蔵、リバーブ内蔵など) | オーディオインターフェイスに内蔵されているエフェクター | 内臓なので遅延なくエフェクトを掛けることができる。 ボーカルをコンプレッサーやリバーブを掛けても遅延なくモニターできたり、生配信で流すことができる。 |
DSPエフェクト | PCのCPUではなくオーディオインターフェイスで処理をするエフェクター | 遅延をすることなくエフェクトを掛けることができる。 内蔵エフェクトよりも種類が豊富で高品質であることが多い。 |
DSPモニタリング | DSPエフェクターを使いながらモニターできる機能 | ボーカルやギターにエフェクトを掛けてモニターしてもレイテンシー(遅延)がない。 |
DSPミキサー | オーディオインターフェイスで処理をするミキサー | オーディオインターフェイス内蔵のミキサーで音量やエフェクトなどを操作できる。 |
デジタル出力・入力 | デジタル端子でつないで入出力できる | デジタル端子をつなぐことができる |
AD/DA コンバーター | デジタル入出力をアナログ入出力に変える機能 | デジタル入出力をアナログ入出力に変えることができる。 デジタル端子とアナログ端子をつなぐことができる。 |
DSPエフェクト・DSPミキサー
DSP機能はオーディオインターフェイスの内部でエフェクトを掛けたりミキサーをコントロールできる機能です。
通常DAWなどで使用するソフトウェア・プラグインはパソコンのCPUで処理するので遅延が起こります。ASIOというドライバーを使えばある程度は遅延をしなくなるのでDAWで曲を作ったりMIDIキーボードで演奏するときなどはそれほど気になりません。
ですがモニタリングしたい場合はASIOドライバーを使ったとしてもかなり違和感が出てしまいます。モニタリングの場合は出した音がすぐヘッドフォンなどに返ってこないとリズムが取りにくく、録音することが難しくなります。
またパソコンの性能にも影響を受けます。DAWなどの重たいソフトを同時に使用すると遅延が大きくなってしまいます。
DSPエフェクトはパソコンではなくオーディオインターフェイスでエフェクトの処理をするので遅延がほぼなくなります。
DSP機能付きのおすすめオーディオインターフェイス
DSPエフェクター・DSPミキサー付きのオーディオインターフェイスは以前は高価な製品にしか搭載されていませんでした。最近は一般向けの製品、初心者の方でも使える製品にも搭載され始めました。
UR22C (Steinberg)
UR22CはSteinberg社から2019年10月に発売された新しいオーディオインターフェイスです。
SteinbergからはUR22mkIIという売上ランキング1位に居続けていた定番のオーディオインターフェイスがありましたが、このUR22Cはそれの後継版です。UR22mkIIからあるプリアンプ、ループバック機能などの基本的な機能をすべて備えてます。
UR22CではついにDSP機能が搭載されました。これまでは1万円台のオーディオインターフェイスでDSPが付いていることはありませんでした。さらに音質も24bitから32bitに上がっています。
これからはUR22mkIIに代わってUR22Cが定番製品になると思います。とてもおすすめです。
UAC-2 (ZOOM)
Zoomはギター用のエフェクターやレコーダーなどで有名な音響機材メーカーです。
UAC-2はDSP機能がついています。数年前までは2万円台のオーディオインターフェイスでDSPがついていることはほとんどありませんでした。
またこのオーディオインターフェイスは特に音のレイテンシー(遅延)を下げることに力を入れいます。
ループバック機能もついているので生配信や動画制作にも使いやすいです。
ループバック機能
ループバック機能は出力される音とパソコンの音を同時に録音したり生配信で流すことができたりする機能です。
ループバックがなくてもマイクの音や楽器の音、ラインインで入力した音をのせることはできますが、それとパソコンで鳴らした音を同時に録音したり配信で流すことはできません。
ループバック機能があるオーディオインターフェイスを買えば生配信でパソコンの音と入力した音(マイクの音や楽器の音、ゲームの音など)と同時に流すことができます。
USBバスパワー
USBバスパワーは外部ACアダプター電源などを使わずにUSBにつなぐだけで電源を供給できる機能のことです。
入出力や機能が多く電力が必要なオーディオインターフェイスになると外部電源が必要になることが多いです。
大型のスタジオ向け製品ではほとんどなく、小型で個人向け製品の機能となります。
その他機能について
最近のオーディオインターフェイスはHi-Z、48Vファンタム電源、プリアンプ、ダイレクトモニタリングなどの基本的な機能がたいていついています。難しい専門用語ですがこのページに書かれている製品ならたいてい揃っています。
定番の製品、最新の製品を買えば一通り機能が揃ったオーディオインターフェイスを買うことができるので難しいと感じる初心者の方は定番の製品を選ぶのがいいでしょう。
DSP機能が1万円~2万円の製品に付くようになったのはごく最近なのでまだまだ少ないです。
配信向けと書かれているオーディオインターフェイスにはDSPではなく内蔵エフェクターがついていることがありますがDTMにはあまりおすすめではありません。配信者の方もぜひDTM向けのDSP付きオーディオインターフェイスをおすすめします。
以前定番だったUR22mkIIの後継機のUR22Cは初心者の方にもおすすめです。
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